2017年1月4日水曜日

[平成26年度春] 午後 問6解説

[問題文・解答]


平成26年度4月に実施された基本情報技術者試験の午後試験の問題・解答はIPA公式ページからダウンロード出来ます。(以下リンク)

[問題概要]


この問題は、選択問題で問2〜問7のうち4問を選択する必要があります。
出題分野はプロジェクトマネジメントで、問題の題材はファンクションポイント法を用いた工数見積です。
ファンクションポイント法を用いた工数見積と工数の削減について問われます。専門知識は不要で、問題文と図表を理解すれば解答可能な問題です。

[設問1]


a) P.31[処理フロー図の説明](3)より「データ抽出処理では、〜。出力インタフェースとして、"オンライン接続(オンラインストレージサービスの利用)"、"電子記憶媒体授受"及び"授受リスト"の3種類が用意されている。また、利用者ごとのデータ抽出処理の実行と抽出件数に関するログデータを出力する。」とあり、図1のデータ抽出から出ている→が4本あることからもデータ抽出処理でのデータの出力は以下の4つがあることが分かります。
①オンラインストレージへの出力
②電子記憶媒体への出力
③授受リストへの出力
④ログデータの出力
このうち、図1では③は帳票出力、①②④がファイル出力として記載されているので、正解は「ウ」の3となります。

b) 表2より、開発生産性計画値が0.5(kステップ/月)であり、表3よりデータ整備処理の開発規模合計が2.0(kステップ)なので
2.0 ÷ 0.5 = 4.0(人月)
となり、「エ」が正解です。

[答] a) ウ b) エ

[設問2]


c) [設問1]のa)よりデータ抽出処理のファイル書込ファンクションの開発規模は、3×0.3=0.9(kステップ/人月)となります。
従って、各ファンクションの開発規模合計は以下の通りです。
ファイル読込:1.0
ファイル書込:0.6 + 0.3 + 0.9 + 0.3 = 2.1
帳票作成:1.2
端末画面:2.0
レコード編集:1.5
従って、開発規模合計が最も大きいファンクションはファイル書込であり、更にファイル書込は全ての処理で利用されていることから、削減対象として最適なので「ウ」が正解です。

d) 対象ファンクションを共通部品として作成する場合に工数削減が期待できる工程は、表4では外部設計、詳細設計、製造が考えられます。実際、これらの工程比率を合計すると80%となるため、「ウ」が正解です。

e) データ抽出処理におけるファイル書込の開発規模は0.9(kステップ/人月)、工数は0.9÷0.5=1.8(人月)です。
このうち80%が外部設計、詳細設計、製造工程で掛かるため、
1.8 × 0.8 = 1.44(人月)
となり、「イ」が正解です。

[答] c) ウ d) ウ e) イ

上記の解説は問題と解答を元に自分なりの考え方を記述しており、間違っている部分もあるかと思いますので、ご了承願います。また、誤りについては正しい考え方をご指摘・ご教授頂けると助かります。


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