2017年1月2日月曜日

[平成26年度春] 午後 問4解説

[問題文・解答]


平成26年度4月に実施された基本情報技術者試験の午後試験の問題・解答はIPA公式ページからダウンロード出来ます。(以下リンク)

[問題概要]


この問題は、選択問題で問2〜問7のうち4問を選択する必要があります。
出題分野はネットワークで、問題の題材はネットワークにおけるスループットの改善です。
営業所間を結ぶ広域Ethernetにおけるデータ転送速度について問われます。

[設問1]


ア)広域Ethernetはデータリンク層で接続を行うため、アクセスポイントにはLANスイッチを用います。ネットワーク層の機能を持つルータ等は必須ではありません。
イ)各機器のIPアドレス設は同一ネットワークにする必要はありません。
ウ)正しいです。
エ)TCP/IP以外のプロトコル(UDP/IP等)も使用可能です。

[答] ウ

[設問2]


a) 1Mバイトのデータを4kバイトのデータブロックに分割すると
1 × 106 / ( 4 × 103 ) = 250
よって、250回に分けて転送することになります。1回当たりの応答時間は45ミリ秒なので応答時間の合計は以下の通りです。
250 × 45 × 10-3 = 11.25(秒)
一方、広島⇄東京間の回線速度は図1より1Mbpsなので1Mバイトのデータブロックを転送するのみ掛かる時間は以下の通りです。
8 × 106 / 106 = 8(秒)
よって、データ転送に掛かる時間の合計は
11.25 + 8 = 19.25(秒)
となり「エ」が正解です。

b) 接続装置を設置することで、営業所間のファイル転送の回数は1/10になります。読出し要求の応答時間も1/10となるため、1.125秒となります。
一方、1Mバイトのデータブロック転送に掛かる時間は回線速度が1Mbpsなので上記と同様に8秒となります。
従って、データ転送に掛かる合計時間は
1.125 + 8 = 9.125 ≒ 9.13(秒)
となり「ウ」が正解です。

c) 接続装置を設置しない場合、aの場合と同様に250回に分けてデータブロックの転送が行われます。大阪⇄東京間の1回当たりの応答時間は24ミリ秒なので
250 × 24 × 10-3 = 6(秒)
目標としている転送時間の合計は8秒なので、1Mバイトのデータ自体の転送時間は2秒以内の抑える必要があります。
8 × 106 / ( c × 106 ) ≤ 2
c ≥ 4(Mbps)
よって、「イ」が正解です。

[答] a) エ b) ウ c) イ

上記の解説は問題と解答を元に自分なりの考え方を記述しており、間違っている部分もあるかと思いますので、ご了承願います。また、誤りについては正しい考え方をご指摘・ご教授頂けると助かります。


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