2016年11月26日土曜日

[平成28年度春] 午後 問4 解説

[問題文・解答]


平成28年度4月に実施された基本情報技術者試験の午後試験の問題・解答はIPA公式ページからダウンロード出来ます。(以下リンク)

[問題概要]


この問題は、選択問題で問2〜問7のうち4問を選択する必要があります。
出題分野はネットワークで、問題の題材はイーサネットを介した通信です。
MACアドレスやARPについて問われるため、これらの基礎知識が必要となる問題です。

[設問1]


a) データリンク層の通信単位であるイーサネットフレームでは、まずIPデータグラムをイーサネットフレームのデータ部としてカプセル化し、宛先・送信元MACアドレス等のヘッダ情報やエラーチェックのためのFCSを付加します。従って、「ウ」が正解です。

b) 問題文中にも記述があるようにMACアドレスは、長さ48ビットからなるため、その総個数は2^48個です。よって、「オ」が正解です。

c) ARPでは、通信したいIPアドレスを持ったホストのMACアドレスを知るためにブロードキャストで同一ネットワーク内の全てのホストに対してARP要求を送ります。従って、正解は「ウ」です。
知識が無いと解答は厳しいですが、「ア」「イ」は、データリンク層ではなくトランスポート層の通信となるので除外できます。「エ」はそもそもARP要求時にはホストBのMACアドレスが分からないため不適切です。また、P.18上段「同じARP要求を受け取ったその他のホストは、〜無視する」との記述からホストB以外のホストにもARP要求が届いていることが分かるため「オ」のユニキャストも除外でき、消去法で「ウ」を解答することも出来ます。

[答] a) ウ b) オ c) ウ

[設問2]


IPネットワークでは、同一ネットワーク上にあるホストに対しては直接宛先ホストに向けて通信します。一方、別のネットワーク上にあるホストに対して通信したい場合は、まずルーティングテーブルを参照し、テーブルに経路がある場合はその経路に従い、経路が無い場合はデフォルトゲートウェイに中継を依頼します。
図1のネットワーク構成では、ホストD, Eは192.168.1.0/24のネットワークに所属し、このネットワークのゲートウェイはルータGです。一方、ホストFは172.16.1.0/24のネットワークに所属し、このネットワークのゲートウェイはルータHです。

d) ホストDからホストEにデータ送信する場合は、同一ネットワーク上のホストなので直接ホストEのIPアドレスに対応するARP要求を送信します。よって、「ウ」が正解です。

e) ホストFにデータ送信する場合は、別のネットワーク宛なのでまずデフォルトゲートウェイであるルータGと通信するためにルータGのIPアドレスに対するARP要求を送信して、ルータGのMACアドレスを求めます。よって、「オ」が正解です。

[答] d) ウ e) オ

上記の解説は問題と解答を元に自分なりの考え方を記述しており、間違っている部分もあるかと思いますので、ご了承願います。また、誤りについては正しい考え方をご指摘・ご教授頂けると助かります。


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